SCD-1006
丈夫な玩具
個体名:ギルゴーン・████████
案内クラス:Wonder
対応:SCD-1006は快感に脆弱で、夢世界上においては鎮圧は容易です。態度は尊大ではありますが、対話による交渉はSCD-1006も望んでいます。
SCD-1006への過度な挑発は現実世界での人間と魔族の争いを刺激する要因となる他、現実世界での実体を持つ者の場合は現実世界で殺害されるおそれがあるため、推奨されません。

説明:SCD-1006は、現実からの来訪者の人型魔族です。人型魔族の例に漏れず、肌色は紫で頭に角を有し、目の白目部分が灰色です。個の特徴としては、身長が低く小柄です。
SCD-1006は、現実世界では人間が敵対しており魔族および魔物の頂点として君臨する「魔王」として知られている人物です。
魔族および魔物が持つ通称「魔族因子」は、魔族因子を持つ者同士を仲間と認識し、魔族因子を持たない者に対して侵略的になるという特徴を有しています。このため、人間は歴史的にも魔物および魔族からの脅威と戦っていました。魔族因子を持つ者の戦闘能力は魔族因子を持つ者同士のヒエラルキーに大きく関与しており、一般的に戦闘能力が高い者ほどヒエラルキーの上位に位置しています。
SCD-1006は一般的な人間の数百万倍以上の魔力を持っています。SCD-1006はそれを的確にコントロールすることで驚異的な身体能力と魔法能力を有しているため、個としての戦闘能力だけで人間側の最高戦力の数十人分であると推定されています。戦闘能力において世界中を探しても右に出るものがいないSCD-1006は魔族のヒエラルキーの最頂点であり、魔王として安定していると言えます。
しかし、夢世界は害意を持った物理的な干渉は行うことができず、相対をした際には「性干渉」のみが夢世界によって認められています。これにより、SCD-1006の戦闘能力は夢世界上では完全に無力化されています。
このため、SCD-1006は現実からの来訪者でありながら、現実世界で邂逅する場合よりも遥かに安全に案内を行うことができます。
SCD-1006は過去に一度、夢世界上にて収容記録があります。
████年██月、パルフィス密教会は夢世界上精神固定装置「滞在機」を使用して、SCD-1006を現実時間で███日の間、SCD-1006のホーム(SCD-1006-1と呼称)に幽閉することに成功しました。
SCD-1006は夢世界上では無力であることを利用しており、パルフィス密教会は所属する魔女や交流のある夢魔の計███名を投入しSCD-1006に襲撃することでSCD-1006を鎮圧しました。
SCD-1006は滞在機によって夢から目覚めることができないまま長期間夢魔たちによって弄ばれており、少しの愛撫で全身に快感が走り絶頂するほど全身が開発され過敏となっています。
SCD-XXXXは一度夢魔たちから引き離すことに成功し、部屋の一室を現実世界の理で覆う「現の壁」を以て、籠城を行いました。
これによってSCD-1006は安全を確保できましたが、籠城している部屋から外に出ることができず、現在はSCD-1006-1は夢魔に完全に侵略され「魔城トゥーロマンサ」と呼ばれるようになっています。
████年██月██日からSCD-1006-1内に設置された滞在機は無くなっていたため、それ以来SCD-1006を夢世界に拘束していた状態は解除されており、SCD-1006は起床に合わせて現実世界への帰還が可能でした。しかし、SCD-1006の夢世界での活動範囲はその一室のみだったと考えられます。
SCD-1006は廃人化せずに精神を保ち続けているものの、快感に対しては非常に脆弱なため致命的な弱点となっており、普段は尊大な態度ですが、いざ相対となれば弱気になります。現在のSCD-1006がこのような状態であることから、現実世界での人間と魔族の争いは落ち着いており、大規模な衝突は発生していません。
SCD-1006は快楽に対抗する手段を模索しているようですが、現段階では未だその手段は確立されていないとされています。SCD-1006の動向については、今後も注視が必要です。